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パリ生活の一コマ 小学生の学習内容

教育の話を続けて来ているので、今回はフランスの小学生が、実際どんな勉強をしているのかを少しご紹介したいと思います。

まず、娘はこちらでいう小学3年生、CE2(Classe élémentaire deuxième année)に今年の9月から所属しています。

一クラスの人数は大体25人〜30人の学校が多いようです。

小学校の場合は、学年の最初に担任の先生と保護者達が集まり、その年1年の学習内容や取り組み予定の会議が開かれます。
先生によって時間割や学習の進め方が全く違うのですが、今年の娘の担任の先生は全てにおいてきちんと細かく説明して下さる印象がありました。

最初の1ヶ月間は、前年度の復習期間に当てられていて、生徒がどれくらい学んだ事を覚えているか、理解しているかの調査期間でもあるようです。

主にかいつまんで説明すると、小1で、まずは読めるようになること、ある程度正確に話せること(口頭で現在形、未来形、過去形が使えること)、それから、年度末までには文字や分を間違えずに写したり、書けるようになることが目標です。そして、足し算や幾何学、100までの数字を知ること。詩の暗唱、週1で英語、などなど。

小2は、そこに引き算、かけ算が5の段まで加わり、1000までの数字を知る勉強に加え、仏語では、ディクテという先生が読んだ分をそのまま書き取るという勉強が始まります。昨年は宿題として出された文章を覚えた後、授業中にそのまま自分で書き取るという自主的なディクテ?作業がありました。動詞の活用(conjugaison)も始まります。そういえば、計算機の使い方まで授業で行われていました。

さて、小3です。9月中は足し算などの復習をしたり、詩の暗唱や、単語のみのディクテ(書き取り)、単語の単数•複数形の違い等の勉強が行われていました。二葉の勉強や1年が何日あるのか、などの勉強もしています。
今週から、文章の自主ディクテが始まる事になり、その内容がとても興味深かったので、こちらに抜粋したいと思います。



フランス語が読める方はもうお気づきでしょうが、そうです、以前勉強したことや、これから勉強をする内容のものが仏語の文章になっています。これは、一石二鳥!書き取りの勉強をしたら、地理や科学、規律などの勉強まで出来てしまいます。(笑)

そして、フランスの小学生を持つ親になり、とても驚いたことがひとつ。書くという作業に鉛筆を使わず、全てボールペンで書かせる事。間違えると、線で消して書き直すという感じです。小1のクラスでは、カリキュラムが早く終わっていたので、一部の生徒達は、万年筆を使い始めたりもしていました。そして、鉛筆は主に、美術の授業で使ってる様です。
教科書は購入せずに、学校から借りる形になっています。始めに透明ビニールのようなカバーを付けて補強し、落書きなども禁止です。

ここで、勉強とは関係ないのですが、現在は体罰禁止の教育も、以前はやはり厳しかったようで、面白い画像を見つけたので、掲載してみます。



どんな様子かお分かりになりましたか。。。
勉強が良く出来る子、お行儀の良い子にはBon Point(良い点)と呼ばれるものを先生から貰えます。この方法は、現在でも使われているようです。

今年は、成功への鍵とでもいいますか、何項目かある目標を達成すると、一週間に一度、先生から各項目事の鍵に色をつけて貰えるようになっています。
クラスをまとめるためや、子供のやる気を起こさせる方法とでもいいましょうか、今の所、先生の思惑通りに行っている様です。。。(笑)





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