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フランスのクリスマスの過ごし方

11月ももう半ばで、そろそろクリスマスの支度が始まってきたフランスです。

クリスマスツリーを飾るのを12月1日からにする家や、聖ニコラの日(フランスでは日毎に、聖名がついています。ちなみにうちの娘は聖エルヴェの日に産まれました。クリスチャンの子は自分の名前の日にお祝いをしたりもします。)にする家など、まちまちです。
子供達には、アドベントカレンダーと言って、12月1日から24日までの毎日、小さいなオモチャかチョコレートなどを貰えるカレンダーがあります。

今まで我が家では、光ファイバーを使ったプラスチック製の“死なないもみの木”を、ここ数年間、毎年飾っていたのですが、去年とうとうガタがきたので、捨てることになりました。
私がまだ幼かった頃、実家には本物のもみの木があり、毎年お庭から鉢に植え替えて飾っていたのを今でも良く覚えています。
こちらで生きているもみの木を買うのはいいのですが、残念ながら、何故か使い捨て。
クリスマスが終わった後に、街のあちこちに、無惨にも置かれて捨てられているもみの木達を見て、今までどうしても、生きているもみの木を買う気がしなかった私ですが、今年は買ってみる事になりそうです。。。

御承知の通り、フランスはカトリックの国です。娘の御友達の中でも、教会学校に毎週通っている子を沢山聞きます。
ツリーやリースなどとはまた別に、イエス•キリストが産まれた様子を、実際にフィギュリンヌで飾るクレッシュと呼ばれるものを再現するご家庭もあります。
教会にいけば、大きめなクレッシュを見ることも出来ます。イエス様が産まれる前と産まれた後(イヴ前とイブ後)でちょっと様子が変わるので、両方見に行くのも面白いです。

(この写真は去年のものですが、これがある教会のクレッシュです。イエス様の産まれる状況が再現されています。)

さて、日本ではイブというと、恋人達がロマンティックに、それとも御友達同士で、、なんてなるかと思いますが(最近の事は知りませんが、笑)、こちらは全く違い、家族皆が集まる行事になっています。
敬虔なクリスチャンの家ではとても質素な食事を終えた後、イブの24時までに教会のクリスマスミサに行き、イエスキリストの誕生をお祝いしますが、大体の人達は実家に集まり、おばあちゃんやお母さん達の手料理を味わうのが主流です。
メニューはフォアグラ、エスカルゴ、シャポン(高級鳥の一種)など、普段ではあまり頂かないものを頂きます。
牡蠣やオマール、蟹などの魚介類を頂くご家庭もあります。

子供のいる家庭では、寝ている間にツリーの下にそれぞれのプレゼントを置いておいて、
12月25日の朝、起きた子供達が楽しみにプレゼントを開けることが多く、その日一日は、祝日なので、そのまま家族でゆっくり過ごします。イブの夜に会えなかった家族や親戚と昼食を取ったりもするようです。
サンタクロースがプレゼントを運んできてくれたお礼に、サンタさんへは牛乳やクッキー、みかんなどを用意しておきます。

これはある仏人の御友達一家の話です。
毎年のように、イブの夜、お父さんが、皆が集まった頃を見計らい、隠れて鈴をならして、まるでサンタクロースがそりに乗ってやってきたかのような振る舞いをした後、子供達がサンタクロースを窓の外を見て探している隙を見て、プレゼントをツリーの下に置いて、子供達を驚かし、喜ばせるという趣向を凝らしていたそうです。素敵な話ですね。

家族中から一度にプレゼントを貰う子供達はホックホク。。。予めサンタクロース宛に手紙を書く子も少なくありません。。。
ご家庭の中には、プレゼントは毎年本一冊だけと決めている所もあります。
親戚などどプレゼントが重なってしまったり、子供が同じものを持ってる場合などは後日、取り替えができるように、あらかじめ親に取り替え可能なお店のチケットを渡す人もいますが、なんとも無機質というか、合理的というか、結局クリスマスも“商戦”が勝っていると思ってしまうのは私だけでしょうか。。。

プレゼントが貰えるのは当たり前じゃないんだと、我が家ではいつも娘に言い聞かせていますが、現代の事情もあり、ある程度は与えないと、今の時代についていけないところもあるのが悲しいながら、現状ではあるのですが。。。

さあ、今年、私の娘にはサンタクロースが来るのでしょうか〜!

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