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パリの市民コンセルバトワールの話 その5

さて、今回は実際の授業などの話をしたいと思います。

CE1の小学二年生(7歳)で、それぞれ週一回、一時間のソルフェージュの授業、合唱の授業を受けます。合唱に関しては大きなテストはなく、ソルフェージュにはそれぞれ中間テスト、期末テスト、学年末テストなどがあり、ここで、平均点に達しないと落第か、その年のクラスを維持という形で進級できません。
合唱は一年に一度、発表会があり、保護者達の前で、成果を見てもらう機会もあります。

その後、CE2の小学三年生(8歳)から、楽器の個人授業が週一回、30分程入ります。
最近は合同レッスンをとる形も出始めて来ていて、一時間で二人の生徒を一緒に見ることもあります。
娘の先生曰く、フランスはバカンスが多いので、週30分の授業が年間で20時間程。それしかレッスンがないことを考えると、一回でも休んでしまうことのもったいなさ、家で練習をしなければ、余計に進みは遅くなるので、なるべくレッスンは休まないで下さいと
と言う訳で、どれほど、毎回のレッスンが大切か話しているのを聞いたことがあります。

この年から、ソルフェージュ、合唱、楽器レッスンという形になり、どう授業を繋げて、コンセルバトワールに上手く通えるようにするかも、大切になってきます。
楽器を専攻し始めると、年一度、オーディションという発表会(公聴会)があります。その他、コンセルバトワールのプロジェクトなどのコンサートに参加したり、先生によっては、他のコンセルバトワールのクラスも掛け持ちしている人もいるので、そちらと交流したりもして、色々な音楽活動に参加することもあります。

CM1の小学四年生(9歳)になると、先生の指示があった場合、アンサンブルのレッスンが追加され(ビオラの場合は最初の年から、と聞きました。でもこれも担当の先生や生徒数、その生徒の各レベルなどにもよるようです。)、益々、コンセルバトワールに通う時間が増えてきます。
娘は二年目から参加することになり、他のハープの生徒達との交流や一緒に音楽劇をしたり、と、とても良い経験になっています。

通常は、4年間のソルフェージュの授業を終えて、第一期課程終了試験(口述、筆記)を通って初めて、次のステップ、第二期課程に進めます。
年間の授業態度、成績なども考慮されます。
今までは点数、名前、進級出来るか云々が、全てコンセルバトワール前に張り出されていました。

楽器は、始めてから、3年〜5年の間で、第一期課程修了試験を受けることが出来ます。これは、本人の希望を紙に書いて、校長宛に申請するのですが、娘の場合は2年目の終わりで先生から指示があり、受験することになりました。
試験場所は、大体自分が通うコンセルバトワールなのですが、娘の場合は10区での公開試験でした。
全ての楽器において、4月1日に一斉に、課題曲が公表されるので、自分の楽器の試験日までの間(5月から6月初旬)に大体1ヶ月半くらいでしょうか、準備をし始めます。
そして、自由曲も同じく準備します。

評価にはTrès bien à l'unanimité avec félicitations du jury, Très bien à l'unanimité, Très bien, Bien à l'unanimité, Bien, Passable…などと細かい段階があります。
娘は、急に決まった試験課題の練習、その間のダブルコースそれぞれの受験。6月にこの年3度目のコンクールの出場も予定していた中で(結局、ここで弾く予定だった曲の1つを試験の自由曲にすることになります。あまりにも忙しかった娘の状態も考慮して、最終的にはこのコンクールは辞退しました。)、同じコンセルバトワールに通う仲良しのお友達お姉さんと二人だけが、今回受けた志願者の中で、Très bien à l'unanimité(満場一致の最優秀賞)を頂くことができました!
後から、先生によると、今回の審査員は厳しかったわね、Félicitations du jury(審査員の祝福)も貰えても良かったと珍しく(!?笑)褒めて下さったので、それだけでも私達は本当に大満足だったのは言うまでもありません。。。

ソルフェージュが始まって3年、楽器で2年の市民コンセルバトワールも、両方とも無事に第二期課程に進級することが出来、真面目にやっているといいこともあるものだと実感した年になりました。





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