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音楽院再オリエンテーション目的の試験

今年度(2018/2019)から新しく、中学の5ème(2年生)と 3ème(4年生)の合唱•声楽コースの音楽院の生徒達が、学年度途中、前半期末の試験対象になり、今までは学年度末にのみ行われてきた試験にプラスして、今後の再オリエンテーション指導目的の為、2月の初めに声楽の特別試験が施行されました。

昨年度までは、入学してから一年目が試用勉強期間と題して、よっぽど生活態度や成績が悪くなければ除籍や再度試用期間という形はあまりなかった(それでも既に、娘が入学した最初の年度には、最終的に3人ほどの生徒の除籍がありましたが。。。)のですが、今年からは、年度途中に施行された声楽試験の結果や、中学及び音楽院の全ての成績、生活態度、モチベーションや今までの成長過程など、様々な基準を元に、既に数人の除籍が決まり、少しざわついている最近です。。。

今回の声楽の試験結果が公表されたこと、そして、昨年末の段階で、既に音楽院側から呼び出しを受けている保護者達もいたことで、このスキー休みのバカンス中に、前半期の音楽院の成績表が郵送で届いてから、実際に除籍される生徒名が分かった時には(注、除籍される生徒に関しては、直接その生徒にしか通知は行きません。)、実は娘の御友達もそこに含まれていたので、薄々わかっていたことではあっても、やはりショックは隠せませんでした。

まだ義務教育の範囲内ではあっても、落第や除籍は、公立の音楽院及び学校でも免れない事実で、少し身の引き締まる思いがしています。

当たり前の事ですが、音楽院に入学できたから、もう大丈夫!では全然なく、そこから初めてそれぞれがどう将来的に成長して行くのかが、一番の目的であり、課題でもあります。
ただ、習得が早い、遅いについては、それぞれの生徒のリズムがあり、そこに、学校の勉強も加わってくるので、今回の除籍に関しても、色々と時間をかけた上で、良く検討された結果だとは分かってはいるけれど、実際にそれを聞いてしまうと、現実の厳しさを目の当たりにして、音楽の世界で、ただ楽しく過ごす毎日だけではないんだな、ということが改めてはっきりとわかります。
でも、まだまだこれからの子供達です。今後、自分が本当に何をしていきたいのかを考える、決めるには、まだ少し時間に余裕があるのではないかとも思います。

実際入学してみると、半日は学校、半日は音楽院という毎日が、とてもメリハリのある生活なので、それはそれで楽しいようです。
先輩、後輩との交流も盛んで、一人っ子の娘にはなかなか合っているように思えます。

宿題や試験の量の多さや、コンサート、そのリハーサル、練習などの負担は思っていたよりもあり、子供の体力や、持続力、精神力、集中力等、そのための親のサポートは必須で、このコースに入学してから、娘ももう早3年目になりますが、課題は毎年増えて行く一方です。。。
ただ、いつも大変、大変!だと言っていると、本当に大変になってしまうので(笑)、その事実をどう楽しめるかが、一番のポイントだなと最近になってやっと私も思えるようになりました。

さて、もう今週からまた新規生徒募集が始まりました。
課題曲等も発表されています(音楽院のサイト参照願)。
音楽院入学を夢見て、試験に挑戦する子供達の成功を心から祈っています。




















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